みなさんこんにちは、建築家の松本勲です。
今回は、先日行いました屋根材の吹替工事についてご紹介させていただきます。
築45年の鉄骨造二階建て、一階は車庫と事務所、二階はアパートをお持ちのオーナー様から “屋根のセメント瓦が重いから軽いものに変えたい”との相談を受けました。
コロニアル材に吹き替えれば今の屋根材からどのくらい軽くなるか?
それと同時に、夏の暑さ対策についても対応できる方法をご提案しましたので、その資料の一部をご紹介したいと思います。
比較した屋根材は既存屋根材のセメント瓦と新規に葺き替える予定の遮熱コロニアル、遮熱横暖ルーフです。
遮熱コロニアルとは紫外線に強いコーティングに、赤外線を反射する特殊な顔料を配合することで太陽の熱を反射し、屋根材そのものの蓄積や居住空間への熱の伝達を抑える性能のコロニアル材です。
▼メーカーのホームページはこちら
https://www.kmew.co.jp/shouhin/roof/feature/colorbest/shanetsu_glassa.html?type=shanetsu
遮熱横暖ルーフは17ミリ厚の断熱材と遮熱鋼板を組み合わせて優れた断熱性能を発揮する金属屋根材です。
▼メーカーのホームページはこちら
https://www.nichiha.co.jp/loof/centerloof/loof_a_s.html
屋根面積(勾配面積)135㎡、約41坪で計算しました。
>既存セメント瓦重量は 148 Kg/坪 ×41坪= 6068 Kg
(セメント瓦だけで約6トンの重さが屋根の上に載っています。)
>新規遮熱コロニアル重量は 68 Kg/坪 ×41坪= 2788 Kg
>遮熱横暖ルーフS重量は 16.5 Kg/坪 ×41坪= 676.5 Kg
屋根材を吹き替えるときに新規に野地板、ルーフィング材を取り付けるのでその重さが上乗せされます。
>針葉樹合板12ミリ 22Kg/坪、ルーフィング(防水紙) 3Kg/坪、の二つで25Kg/坪
>新規遮熱コロニアル重量 (68+25) Kg/坪 ×41坪= 3813 Kg
>遮熱断熱横暖ルーフS重量 (16.5+25) Kg/坪 ×41坪= 1701.5 Kg
コロニアル材に吹き替えると今までより30%軽くなり、金属屋根材に吹き替えると今までより70%軽くなることをお伝えし、夏の暑さ対策も検討して金属屋根材に吹き替えることになりました。
既存の屋根には棟換気口が無かったため、新しく拭き替えるときに棟換気口を一緒に取り付けることを提案しました。
工事期間は、落下防止のための仮設足場の設置に1日、セメント瓦の撤去、針葉樹合板取り付け、ルーフィングという防水紙の取付けまでで1日、金属屋根材、棟換気口の取付けで4日。工事期間中に雨の日もありましたが、屋根施工業者が事前に厚いシートを防水紙の上にかけていたので防水紙も濡れることなく無事に工事は完了いたしました。
松本工務店ではアパートに住んでいる方、オーナー様の事も考えて、様々な案を提案し工事を行っています。