西東京市の工務店 松本工務店

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木材の変形と強度について知っておく

みなさんこんにちは、建築家の松本勲です。
前回に続いて、木材のマメ知識のパート3をお話してみたいと思います。

皆さんも、木材が反っているのを見たことがあると思います。
木材の特徴のひとつに、湿度が高い時には湿気を吸い込んで伸び、乾燥している時には湿気を吐き出して縮むという性質があります。自然素材であるが故の特徴で、木材を活用する上では上手に付き合っていかなければなりません。

●木材はなぜ変形するのか?

木材は、周囲の温湿度変化に応じて吸湿と放湿を行い、それにともなって寸法も変わります。しかし、寸法の変化量は、木材の切り出された部位や方向によって大きく異なります。木材にはこの「異方性」と呼ばれる性質があるため、様々な変形が生じます。
1本の丸太でも使う場所によって、温湿度に対する変化が異なるのです。

●木材の異方性とは?

木材の特性は3つの方向で説明されます。接線方向(年輪に接する方向)、半径方向(中心から外に向かう方向)、繊維方向(幹の方向)の3つです。方向によって大きく異なるのが収縮の割合で、接線方向を10とすると、半径方向がおよそ5、繊維方向がおよそ1とされています。また、収縮割合以外にも、強度においても異方性が関係しています。繊維方向の木材の強度は、半径方向や接線方向の木材よりもはるかに高くなります。

●木材の強度の違いは?

一言に「強度」といっても、そこには様々な基準があります。フローリングでよく生じる問題に凹みがありますが、凹みやすさの違いは「硬度」という言葉で表されます。

木材は細胞の隙間に空気を含んでおり、樹種や生育環境によって含む空気の割合が異なります。空気が少ないほど木材の硬さが増して凹みにくく、つまり「硬度」が高くなります。
木材はフローリングが衝撃を受けると、力を受けた部分の木材組織(中空の細胞)が局所的に凹んで衝撃を緩和します。もともと細胞で構成された生物材料=木材ならではの機能と言えます。

一般的に広葉樹(メイプルやウォルナット)の方が針葉樹(スギやヒノキ)よりも硬い傾向にあります。木材の「硬度」は人間にとってちょうどよく、歩きやすく、転んでぶつかっても木材が衝撃を和らげてくれます。

次に、「どこまでたわみに耐えられるか」という尺度があります。
木材に荷重をかけるとたわみますが、荷重を除くと元に戻ります。荷重が限界を超えると木材は壊れてしまいますが、日常生活でフローリングを使用する際にはそこまでの荷重はかかりません。また、木材の種類や材質に加えて厚みも耐えられる荷重に関係しており、フローリングは日常生活で問題のない厚みに設定されています。

木材は軽い割には強い材料で、しかも力が加わると適度に変形する性質もあわせ持っています。根太などを適切な間隔で配置した床組みであれば、木材がバネのようにたわんで戻るので、飛んだり跳ねたりの衝撃も緩和してくれます。

フローリングは木材の「異方性」や「強度」を考慮されて製造されており、日常生活にちょうどよい「硬度」、問題のない「厚み」になっているのです。

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