西東京市の工務店 松本工務店

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木材の「表情の違い」はどこから生まれる?

みなさんこんにちは、建築家の松本勲です。
前回に続いて、今回も木材のマメ知識をお話してみたいと思います。

木材は一定の方向に成長するため、切り方によって同じ樹種のフローリングでも様々な表情が生まれます。
今回はその中でも基本的な「板目(いため)」と「柾目(まさめ)」について、見た目の違いと特徴をご紹介します。

●「板目」と「柾目」は、切り出す場所の違い

まず「板目」とは、木材を中心からずらして切ったとき(年輪に接する方向、接線方向に切ったとき)に表面に現れる木目です。山が重なったような模様が特徴です。

これに対して「柾目」とは、木材の中心付近を切ったとき(中心から外に向かう方向、半径方向で切ったとき)に表面に現れる木目です。板目と異なり、直線的な木目です。

●フローリングにした際の見た目の違いを楽しむ

無垢材は樹種ごとの色味だけでなく、板目・柾目の多さによってフローリングの印象が変わります。
例えば、板目はランダムな年輪の模様から表情豊かな印象を受けます。木材ならではの不揃いさから生まれる存在感や柔らかさがあり、ナチュラルで温かみのある雰囲気を楽しめます。
一方、柾目はまっすぐ平行に流れる美しい木目から整然とした印象を受けます。木の個性がそのまま現れる板目に比べると、すっきりとして洗練された雰囲気を楽しめます。

●その他の板目と柾目の特徴

コストの面では、板目の方が柾目よりも価格が安い傾向があります。幹の中心部は割れ等の不具合が発生しやすく、フローリングの材料としては基本的に用いられません。そのため、木材の中心付近を切る柾目では、幅が広い材料を確保しづらく、価格が高くなりやすいのです。
性能の面では、板目の方が柾目よりも乾燥時の収縮が大きく、反りなどの不具合が発生しやすくなります。これは「異方性」と呼ばれる木材の性質が原因です。

お話してきたように、木材は切り方によって見た目が変わります。樹種によっても、板目・柾目の入り方は特徴が異なります。その違いを楽しむのも無垢材の魅力の一つだと思いますので、上手に取り入れた住まいづくりをしていきたいと思います。

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