みなさんこんにちは、建築家の松本勲です。
今年ももうすぐ、3月11日がやってきます。
東日本大震災から12年。未だ行方不明のままの方、避難生活の続く方もいるあの忌まわしい災害ですが、時が過ぎるごとに記憶から遠のいていくこともあるでしょう。
しかし、住まいづくりに携わる者として、地震に強い家を建てる使命だけは忘れてはならないと肝に銘じています。
今年は、トルコでも大きな地震がありました。
今回は改めて、「地震に強い家」についてお話しておきたいと思います。
まず、松本工務店×夢ハウスでお届けする新規格住宅の「耐震性」について。
地震大国と言われる日本。住宅を建てる上で、耐震構造は外せないポイントの一つです。夢ハウスの耐震構造は2度の震災に耐えた実績があります。
なぜ、そんなことが可能だったのか、独自の工法について解説してみます。
●無垢の乾燥材に徹底的にこだわる
これまでもたびたびお話させていただいているように、無垢材の強度は、乾燥によってより強くなります。夢ハウスの無垢材は徹底して乾燥にこだわり、自社で木材乾燥機の研究・開発をすすめ、含水率15%以下の乾燥無垢材の開発に成功しました。
●軸組パネル工法で、点ではなく面で支える
大震災で実証された耐震性能の特長は独自の工法にあります。一般的な在来工法で使われる筋交いでは点で支えるのに対し、軸組パネル工法では面で支えます。これは、筋交いに比べ3.3倍の壁倍率となります。
●剛床工法で床も揺れに強い
「地震に強い住宅」は主として〈壁〉の強度が挙げられますが、実は〈床〉も同じくらい大切です。大引を通常の2倍の間隔で配置し、一般的な在来工法では乗せて止めているのに対し、剛床工法では仕口でしっかり組みます。これは、一般的な工法に比べ3.7倍にもなります。
材料そのものへのこだわりと、独自の工法・技術。
それによって、地震大国日本でも安心して住んでいただける、強い家をお届けしています。
次に、「耐震」ということではリフォームのご相談も増えています。
近年、市町村から耐震改修工事の補助金が多く出るようになってきていますので、
耐震改修工事をお考えの方は市町村の建築課に相談してください。
耐震改修工事とはどのような工事を行うか不安になる方も多いと思いますが、
家に住みながら工事を行う方法もあります。
その一つが、押入部分の改修工事です。
押入れ内の天井、壁、床材を撤去して、斜めに入れる筋違を取り付けたり、
構造用合板を専用の釘で固定したりして、地震対策用の壁を作ります。
普段生活している部屋の天井、壁などを壊して工事するのは大変ですので、このように一部の壁材だけを剥がして、新しい地震対策用の壁材を取り付けるという方法が多くなってきています。
その他、いろいろ補強壁を作る方法がありますので、
耐震改修工事の設計をする建築士とよく話し合って決めてください。