みなさんこんにちは、建築家の松本勲です。
「家を建てるなら、リビングに面してウッドデッキを作りたいなあ」
そんなご希望を持たれる方、きっと多いと思います。
ウッドデッキは、洗濯ものや布団を干すのに便利という実用的な使い方はもちろん、
リラックスするスペースとして、家族や友人とのコミュニケーションのスペースになるといったメリットがあります。
ウッドデッキには天然木を使ったものと人工木(樹脂木)を使ったものがありますが、
ここでは天然木を使ったウッドデッキのお話をしてみたいと思います。
●見た目が自然で庭や建物と調和する
木は自然素材なので見た目もやさしく、温もりを感じます。経年変化により風合いも落ち着いたシルバーグレイになり、街の景観に溶けむように調和します。庭の植物との見た目の相性もいいですね。
●熱伝導率が低く足触りがいい
木は熱伝導率が低い素材なので、夏でも熱くなり過ぎず、冬でも冷たくなり過ぎません。また、足触り、肌触りがいいのも天然素材ならではの持ち味です。特に国産のスギ材やヒノキ材は、ハードウッドと呼ばれる外国産の硬い天然木よりも柔らかさがあり快適です。
●肌触りのいいヒノキ材やスギ材
露天風呂などの浴槽には、水に強く香りもいいヒノキがよく使われます。その肌触りのよさは皆さんもよくご存知だと思います。また、スギ板はあたたかみがありやわらかく、傷が付きやすいということがありますが、快適さを売り物にするグランピング施設のデッキにも使われていて、ウッドデッキの素材としてオススメです。
●補修が簡単
天然木なら、多少の傷も「味わい」として楽しめます。補修が必要になったとしても、傷んだ部分の板だけを取り換えることができるので、手間が少なくてすみます。
ウッドデッキは屋外に設置され、人が上に乗るので耐久性と強度が求められます。木は針葉樹と広葉樹に分けられますが、針葉樹(国産材ですと、スギ、ヒノキなど、外材ですとサイプレス、アコヤ)は一般的に柔らかく軽く、広葉樹(国産材ですとナラ、ブナ、ケヤキなど、外材ですと、ウリン、イペ、セランカンバツ、アマゾンジャラ)は一般的に硬くて重いという特徴があります。
ウッドデッキに用いる材は、強度がある広葉樹の木材が適していますが、針葉樹のヒノキやスギの赤身(芯材)も足触りがよく好まれています。
せっかくウッドデッキを設けるなら、定期点検、交換など必要ですが、ぜひ天然木の心地よさを選んでいただけたらと思います。
せっかくウッドデッキを設けるなら、ぜひ天然木の心地よさを選んでいただけたらと思います。