みなさんこんにちは、建築家の松本勲です。
改めて言うまでもないことですが、日本には四季が存在します。
一年を通して「高温多湿」「低温低湿」が入れ替わり、健康に暮らすにはその都度対策をしなければいけません。また、1日の昼と夜でも大気中の湿度は変化をします。
そこで今回は、家を建てる際に「湿度を調整する機能を持った家」を建てる
というお話をしたいと思います。
●「調湿建材」とは?
家を建てる際に湿度をある程度調整してくれる素材を使うことで、加湿器や除湿器を使わない生活を手に入れることができます。
なぜかというと、湿度が高いときには水分を吸収し、湿度が低いときには水分を放出するという湿度自動調整機能を持っているからです。
これらの「湿度をある程度調整してくれる建材」のことを「調湿建材」と呼びます。
●木材の調湿作用
木箱の中の湿度は、変化はするものの、大気中の湿度変化に比べて小さな変動巾で変化することが知られています。
これは木材の大きな特徴として、湿気を吸ったり吐いたりの調湿作用があるためです。
木材は細かな細胞の集まりであるため典型的な多孔質の物質ですので、大気中の湿度が高いと湿気を吸い、乾燥してくると湿気を吐き出します。
これによって湿度の変動巾が小さくなり、湿度をおよその一定に保つことが出来ます。
日本古来からの内装材に木を使った木造住宅や木製のタンスなどは、理にかなったものといえます。
●調湿作用のある壁材
調湿機能のある壁材といえば、その代表格は「珪藻土」です。
「珪藻土」を壁に塗ることで、夏場は除湿、冬場は加湿の機能を担ってくれる調湿機能に優れた壁を作ることができます。
この他にも近年では数多くの「調湿建材」が登場しており、メーカー独自に開発されているものもあります。セラミックタイルなど、見た目も高級感があるものが多く、ワンランク上の生活をもたらしてくれるでしょう。
「調湿建材」を賢く使うことで、スマートでエコな家を作ることができます。
見た目も、機能も優れた調湿建材を使って、健康的な生活を送りたいとお考えの方はぜひご相談ください。