みなさんこんにちは、建築家の松本勲です。
ジャパンディ(Japandi)という言葉を聞いたことがありますか? これは、2020年頃から海外で流行し始めた和と北欧が融合したインテリアスタイルのことです。海外では「Japandi」と表記され、「Japanese」と「Scandinavian」が交ざった造語になります。
日本ではまだ馴染みがないかもしれませんが、今後さらなる流行が期待されています。
日本と北欧の住宅文化が調和したシンプルでスタイリッシュなデザイン、そして自然素材を使っているということがジャパンディの大きな特徴です。
ジャパンディスタイルを住宅に取り入れるには、いくつかのポイントがあります。
●内装はニュアンスカラーでまとめる
内装のカラーは、ニュアンスカラーを使うのがおすすめ。複数の色味が混ざったような曖昧な色と言われるニュアンスカラーは、どんな素材とも合わせやすく飽きのこないカラーです。
例えばフローリングの色を選ぶ際も、比較的明度が高く、彩度の低い暖色系の色がおすすめです。
アクセントカラーを入れるときは緑やブラウンなど自然界にある落ち着いた色にします。
●自然素材を取り入れる
色と同じくらい、使用する素材も重要なポイントになります。ジャパンディの空間では人工的につくられた素材よりも無垢材や珪藻土、畳など自然素材を中心に使います。
壁や床以外にも、家具に自然素材を使ったり、観葉植物で緑を取り入れる方法もあります。麻や籐(ラタン)、和紙、竹、石などでもジャパンディな雰囲気を演出できます。
●インテリアのバランスは和:北欧=3:7が理想
ジャパンディスタイルのインテリアは、和風の要素が3割、北欧風の要素が7割の3:7の比率が理想的と言われています。例えば小物などを和風に、家具など大きなものを北欧風にするとちょうどよいバランスになります。
●例えば、和紙の照明器具を取り入れてみる
柔らかな光が特徴的な和紙の照明器具は、ジャパンディのスタイリッシュな空間に温かみをプラスしてくれます。天井に取り付ける提灯型のペンダントライトや床置きの間接照明なども空間をおしゃれに演出するアイテムとして人気です。
現代の日本では、生活様式自体が西洋式になり、住宅も北欧などのデザイン、インテリアが人気です。
一方で、このジャパンディのように、海外では和のデザインが注目されています。
いま皆さんがお住まいの家でも、ちょっとしたリフォームやインテリアのチョイスで和の要素を取り入れてみると、さらに心地よい空間が生まれるかもしれません。