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新築で使える!東京都限定の補助金のお話

みなさんこんにちは、建築家の松本勲です。

以前にも補助金の情報をご紹介させていただきましたが、
今回は、新築で使える東京都限定の補助金のお話をしたいと思います。

東京ゼロエミ住宅導入促進事業、通称「東京ゼロエミ住宅」です。

この制度は、都内において家庭のエネルギー消費量を減らすため、高性能な省エネ住宅を新築する方にその経費の一部を助成する事業で、助成の対象は都内に建てる戸建て、集合住宅を含む新築工事です。
新築工事の断熱性能と設備の省エネ性能に応じて、3つの水準が設定され、助成金が支給されます。

助成金の金額は断熱基準によって分けられています。
東京の戸建て新築住宅の断熱基準UA値でお話したいと思います。

【UA値(外皮平均熱貫流率)】
水準1 UA値 0.7以下(建物省エネ法より少し良い断熱性能) 30万円
水準2 UA値 0.6以下(ZEH住宅と同等の断熱性能)     50万円
水準3 UA値 0.46以下(Heat20 G2グレードの断熱性能) 210万円

UA値、Heat20と言われても分からない方もいると思いますので、少しだけ説明させていただきます。

●UA値とは
UA値は外皮平均熱貫流率と呼ばれ、住まいの熱の通りやすさを示す数値です
住宅の内部から床、外壁、屋根や開口部などから住宅の外へ逃げる熱量を平均化した値で、数値が小さいほど熱が逃げにくく、断熱性能が高いことを表しています。

●Heat20とは
Heat20とは「20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会」という民間団体で、断熱に関する研究、技術開発、提言を行なっています。その団体が断熱性能として提案している基準にHeat20 G1、G2、G3の3つのグレードがあり、G3グレードが一番断熱性能が高いことを表しています。

東京都は、国と同じように2050年までにCO₂排出実質ゼロに貢献する「ゼロエミッション東京」の実現を目指していて、その前の2030年までには、温室効果ガス排出量を2000年と比べて50%削減する目標を立てています。
そのために令和4年度から、より高い省エネ性能をもった「東京ゼロエミ住宅」基準を追加し、外皮平均熱貫流率UA値の考えをもとに3段階の水準を設定しています。

またこの制度には、UA値以外にも玄関ドア、窓の性能、照明器具、冷暖同設備、給湯設備など必ず適合しなければならない仕様があります。
その他、東京セロエミ住宅の仕様書には、太陽光発電は設置することが望ましいとも書かれています。
この事業の水準3の助成金の額は大きいですが、その分申請費などの諸経費も増えてきますし、必ず設置しなければならい設備もありますので、どこまでお金をかけるかの検討が必要です。

東京ゼロエミ助成金事業は国の助成金事業と併用できるものと、できないものがありますので、事前に確認が必要です。

以前の投稿にも書かせていただきましたが、コロナウイルス、ウクライナに対するロシアの侵略などで半導体不足、木材不足など住宅ショックと呼ばれる現象が起きていて、材料や設備機器などの納期にかなりの遅れが出ています。
助成金交付には期限もありますので、検討される方はぜひ早めにご相談ください。

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