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「縁側」のあるゆとりある心地よい暮らし

みなさんこんにちは、建築家の松本勲です。

夏は夜風にあたって夕涼みをしたり、秋の夜長はお月見や虫の音を鑑賞したり。時には庭を眺めながらのんびりくつろいだり・・・。

日本家屋の特徴の一つ「縁側」には、どこか懐かしく、温かな風情があります。自然と人をつなぎ、毎日の暮らしにゆとりを生み出す縁側。そんな和みのスペースを、住まいに取り入れてみるというのはいかがでしょうか。

「縁側」とは、室内と屋外との境界に設けた空間のこと。建物の外側に設置するものは「濡れ縁」、雨戸などの内側に設けたものは「くれ縁」、奥行きのあるものは「広縁(ひろえん)」と呼ばれています。

西洋建築の「ウッドデッキ」や「テラス」、「バルコニー」と似ていますが、広縁は廊下を兼ねるケースもあり、濡れ縁には軒が付いているのが特徴。日本の「縁側」は平安時代が起源とされ、特有の気候風土や自然を愛でる美意識に培われた場所と言えます。

このように日本の風土や暮らしの知恵を活かした「縁側」ですが、残念ながら現代の住宅事情では、なかなか設置するのが難しい面もあります。十分な敷地面積が取れないため広い庭を断念したり、密集地では庭をつくりにくいケースも多くあります。

しかし太陽のあたたかさや風の心地よさなど、自然の恵みを住まいに取り入れることは、快適さはもちろん、景色を楽しむ心のゆとりにもつながります。たとえば現代の住宅デザインや住環境に合わせて縁側的な空間を取り入れるならウッドデッキという選択もそのひとつです。

縁側やウッドデッキの設置のポイントは?

●縁側からの眺めをチェック

縁側やウッドデッキに座った時に、せっかくの眺めがコンクリートの塀など遮られるようでは効果が半減。庭で遊んでいる子どもの様子も見守られるようにしておきたいものです。あらかじめ、自分の見たい景色や縁側を設置する目的を明確にしておきましょう。

●設置場所は暮らしの動線も考えて

縁側やウッドデッキと玄関との位置が近いと、人の出入りがわかりやすくなり、庭先や縁側での来客とのコミュニケーションもスムーズ。ただし、外からも見えやすくなるので、視線が気になる場合は目隠しをつけたり、設置位置などに工夫が必要です。リビングと庭との境界に設けると、庭を見ながらお茶を飲んだり、リビングと庭を行き来する時にも便利です。

●和洋を問わず自分流のアレンジも可能

もしご自宅が和風の外観なら、縁側も和の趣でコーディネートしてはいかがでしょうか。足下に「沓脱石(くつぬぎいし)を設置したり、軒先によしず・すだれなどをプラスしたりすると昔懐かしい雰囲気が演出できます。お手軽に楽しむなら、庭側に面して「縁台」(木製の長椅子)を置くのも一つの方法です。

現代的な住宅に縁側を取り入れるなら、住まいのテイストに合わせてモダンなウッドデッキでアレンジしてみるのも手。床は室内と段差をつけないフラット状にして、インテリアのテイストに合わせ明るめのカラーやタイルなどを取り入れるとうまくいきます。

住まいに開放感が生まれ、暮らしに楽しみが加わる「縁側」。

お住まいの家に合わせて、ぜひ検討してみてください。

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