みなさんこんにちは、建築家の松本勲です。
デザイン面でも、自由度が高く様々な工夫ができる木の家。
魅力的な空間づくりが可能な木の家のデザインを事例でご紹介していますが、
今回は「和室」をご覧いただきます。
まず最初にご覧いただいている事例のポイントは、建具と塗り壁。
障子の満月、三日月、左官の波紋。季節に合わせ飾る花器を変化させれば、四季折々の情景として楽しめます。 日本の技術が繊細に遊び心を演出。お客様をもてなします。
壁一枚あれば、線の細いカウンターに木の艶が生きるウェーブの壁面装飾を組み合わせることで、和の雰囲気を崩さずかわいらしい床の間が出来上がります。
障子、襖、畳に繊細な意匠が垣間みられ、作り手の磨き抜かれた感性と美意識があらわれています。
素朴な色合いの木を目にすると心がとても落ち着きます。古民家調の和室には、いつまでも居たくなるような緩やかな時間が流れます。腰まわりに施す帯の板や、地袋を低くかまえることで安定感が生まれます。
こちらは、数寄屋をイメージさせる和室。やや巾のある板を腰帯としてまわすことにより、空間を引きしめています。
和室の窓から苔の広がる中庭が一望。絵画のような四季折々の情景を楽しめる和室です。書院造りの床の間の黒艶の床柱が、和室全体を引き締めます。