西東京市の工務店 松本工務店

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築80年過ぎの住まいの改修工事

みなさんこんにちは、建築家の松本勲です。
今回は昭和10年代、築80年過ぎの住まいの改修工事の話を少しさせていただきます。

昭和10年代当時に建築した小さな住まいを少しずつ増築し、
今では延べ床面積70坪ほどの大きな住まいになりました。
施主のご両親が建てた住まいに手をかけながら住み続けて、
今では施主の息子夫婦も二階に同居しています。
今回もご縁があり2,3月に築年数の長い建物の改修工事に携わりました。

今回の工事はその大きな住まいの一番古い部分の改修工事を行い、
施主専用のLDK、浴室、洗面所のリノベーションと、
長年の増築工事で揃っていなかった床の高さを揃えるバリアフリー改修工事を行いました。

長年の増築、改修工事のためか、既存の床を剥がすとその下に昔の床下が現れ、
またその下により古い床板が出てくるような状態でした。
これまでの工務店や施工業者、大工さんの仕事がよく分かり勉強になりました。
昭和10~20年代の土壁づくりの壁、昭和30年代の壁下地材の和室、昭和40~50年代の化粧ベニヤの貼ってある洋室など、その時代その当時に使われていた材料がいろいろな部屋で見ることが出来ました。

築80年過ぎていますのでシロアリ被害などもあり、傷んだ木材の交換できるところは交換して、交換できないところは補強材を取り付け、新しい木材を取り付けた後に、防蟻処理を床下から施工してもらいました。

以前、お施主様に話を聞いたところ、
「別のところに住まいはあるので、両親が建てた住まいを壊してしまい建て直すのは簡単だけど80年分の荷物とこれまでの思い出があるので、手直しして住み続けたいんだ。息子の代になって建て替えるのはかまわないよ」
と笑って話されていたのがとても印象的でした。

お施主様の考えは国連のSDGs17の目標の11番目、住み続けられるまちづくりを の考えにあっていると思えました。
一人の技術者としてお施主様の思いを受け止め、各施工業者、大工さん達と協力しながら工事を完了してきました。

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