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【自然の壁材】 シラス壁の話

みなさんこんにちは、建築家の松本勲です。
今回は「シラス壁」の魅力についてお伝えします。

まず少しだけ、そもそも「シラス」とは何なのかについて。
鹿児島県から宮崎県南部にかけて、最大150メートルもの厚さでシラスが積み重なっている広大なシラス台地。サラサラした粉状のシラスは、水持ちが悪いため水田には向かず、豪雨の際に土砂崩れを引き起こすなど、地元では厄介ものとされてきました。
この「シラス」とは、九州鹿児島の姶良カルデラの噴火によって2万2千年前に噴出してできたとされ、マグマの1000℃を越す温度によって自然焼成された完全無機質粉状の純天然セラミック物質
このシラスの有効活用に成功したのが高千穂シラス壁。マグマのエネルギーを秘めたシラスは、住建材として人と環境にやさしい多くの優れた機能があるだけでなく、ハイテク機器や生命科学の分野においても貴重な役割を果たす新素材として注目を集めています。

シラスは非常に細かい微粒子の中に無数の穴が開いた複雑な構造を持っています。シラスの主成分である珪酸は、除湿剤の主原料でもあり、これによってシラス壁には優れた調湿機能があります。また、シラスに含まれるアルミナはガスの吸着性能が高く、シラス粒子中の空洞にニオイや化学物質の分子を吸着します。
人工ではつくることができないこの極めて複雑な構造と成分構成は、マグマセラミック物質シラスだからこそ成しえた奇跡というほかありません

●自然の空気清浄機能
現代の高気密住宅は、ニオイや化学物質、湿気などがこもりがちです。化学物質の吸着や調湿効果などシラスの持つ特殊な力を十分に引き出す100%自然素材のシラス壁は、エアコンや空気清浄機などエネルギーを消費する機器に頼らずに室内の空気を浄化し、いつでも快適で安全な空間をつくります。

●化学物質を吸収・分解
またシラス壁は、ビニールクロスやノリ、合板、塗装等から大量に排出されているホルムアルデヒドをシラス壁自身が出さないだけでなく、他から排出されたホルムアルデヒドまでをも吸収分解することが大きな特徴です。さらに、他の建材や家具から出る化学物質を吸着し、再放出しません。アトピーや喘息、過敏症でお悩みの方も安心できる本当にうれしい壁材です。

●調湿機能
優れた調湿効果を持つシラス壁は、湿度が上がると余分な湿気を吸収し、湿度が下がると湿気を放出します。湿度が10%下がると体感温度が1℃下がると言われていますので、日本の蒸し暑い夏に最適な建材。エアコンの使用を抑えられるので、節電にも効果的です。

●マイナスイオンを放出
シラス主成分の珪酸塩鉱物は、液体や気体の介在を契機として遊離イオンを放出し、空中の水分子に誘引されて、室内の陰イオン濃度を高める効果を持っています。また高原のように空気をおいしく感じさせる効果もあるのです。

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