みなさんこんにちは、建築家の松本勲です。
今回は、松本工務店が手掛けた住まいの事例をご紹介させていただきます。
それが、写真のM様邸です。
M様のご要望は、普段家族がいるリビングダイニングが広くて快適であること。
海外生活が多いこともあって「日本の家は狭い」というイメージをお持ちで、せめてリビングは
広くしたいとのことでした。
窓を大きく、明るくなるようにして、夏は自然に風が部屋内を通りぬけるような配置にというリクエストもいただきました。
住まいのカラーは黒と白。畳の部屋は1つ設けて、畳は琉球畳のような縁ナシで。
使用する材料は、健康を考えて新建材ではなく無垢材、自然素材を。
そして地震に強い家にしてほしいというご要望でした。
そういった要望に加えて、設計上の条件の難しさも抱えていました。
こちらの土地は、風致地区で境界からの離隔距離の指定があり、容積率、建蔽率の条件もかなり厳しい地区でした。
冬至の時期に建築予定地を確認して、日光の入り方などを確かめ、間取りのプランを作りました。
一階部分は、ご主人の部屋以外は大広間にして小さい子供たちが一緒に遊んで過ごせるようにし、
二階部分は畳の部屋の引き戸3枚を開けると二階全体が一つの空間になるようにしました。
屋根の勾配を利用した屋根裏収納を2か所作り、一か所は子供の秘密基地、もう一か所は納戸になるようにしました。
この大空間、天井の一番高いところで床から4.6mあり広々しています。
壁、天井の仕上げ材は純度の高い真っ白な珪藻土。樹脂などを含んでいない純度の高い珪藻土なので、湿気調整能力もかなり高くなっています。
純度の高い珪藻土の詳しい内容は下記をご覧ください。
https://www.eternal-earth.biz/items/terra/
リビングダイニングの南側、西側の窓は遮熱ガラスの窓にして、夏の日差しが入っても室内が熱くならず、カーテンも必要のないよう透明ガラス、型ガラスを選び、配置しました。
二階の南側、西側の窓ガラスを遮熱ガラスにしたため、冬の日光が入っても部屋が暖かくにならないので、計画当初から窓、壁、屋根の断熱性能の高いものを選び、キッチン前、リビング全体に床暖房を設置しました。
冬の光熱費が高くならないよう、熱源機は都市ガスから取り出した水素と、空気中の酸素を化学反応させることで発電するエネファームを取り付けました。
エネファームの詳しい内容は下記のWEBをご覧ください。
https://home.tokyo-gas.co.jp/living/enefarm/index.html
設計にこだわり、素材にこだわってつくり上げたこちらのお住まい。
引き渡し後、お子さんたちが二階のリビングダイニングでサッカーをして楽しんでいる姿は、とても
微笑ましいものでした。