みなさんこんにちは、建築家の松本勲です。
今回は少しマニアックなお話をさせていただきます。
既存の住宅ではエアコンを取り付ける際にエアコンの配管用の室内から外壁への穴は取り付ける位置が決まってから開けることが多いですが、新築の住宅では事前にエアコンを取り付ける位置を決めておき、穴をあけてスリープ管を入れておきます。
事前にスリーブ管を取り付けておくことで、壁内に雨の滲入することを防ぐことができるようになります。
外部の透湿防水シートにスリーブ管の穴を開けて、止水テープをきちんと取り付けておけば雨の滲入を防げます。
松本工務店の使用している材料は、構造用面材の上に取り付けている銀色のシートがデュポン社製のタイベックシルバーという遮熱性能のある透湿防水シート。スリーブ管に取り付けてあるテープはデュポン社製のストレッチガードという止水のためのテープです。
外壁の下に使用される透湿防水シートは色々なメーカーのものがあり、止水テープもいろいろなメーカーのものがありますが、メーカーの違うものを使用する場合は止水テープと透湿防水シートとの相性が合わない場合が稀にあるので、各メーカーは同じ会社の物を使用するように勧めています。
最近の家では外壁と構造用合板などの耐震用面材との間に通気層を作りますが、通気層用の縦方向に取り付ける胴縁という木材には防腐剤が木材に注入してあり、白いタイプの防湿防水シートは防腐剤により防水性能が下がってしまいますが、デュポン社のタイベックシルバーは防腐剤でも防水性能は下がりません。
建物が完成すると見えなくなってしまう部分ですが、松本工務店は細かな部分の材料にもこだわりをもって家づくりに取り組んでいます。