西東京市の工務店 松本工務店

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耐震改修で、思い出の詰まった家に戻って暮らす

みなさんこんにちは、建築家の松本勲です。
今回は、昨年末に耐震改修工事をさせていただいた築40年過ぎの住宅について。

今回耐震改修工事をさせて頂いた家は、施主がまだ10代の頃にご両親が家族みんなで住むために購入した、当時の建売住宅です。
今はご両親が高齢の為、介護施設に入り住む人のいなくなった家ですが、
ここに施主ご家族が戻り、若いころに両親と過ごした思い出の詰まった家を終の棲家にしたいというご要望でした。
そこで、耐震診断を行い、今の基準に合うように耐震改修工事とリフォームを行いました。

築40年過ぎている建売住宅ですので、外部の木製戸袋などの傷みがあり、耐震改修工事と共に交換などを行い、二階床材なども既存の床板の上に上貼りし、壁はクロス紙を貼り綺麗な部屋にリフォームしました。

一番大変な工事は、建てた当時からあるタイルの浴室でした。
もともと耐震改修するための壁が少ないため、補強計画を立てるときに浴室の壁も耐震壁に変更する計画になりました。
タイルの浴室を解体し始めると、あると思われていた土台の木がなく、浴室の角柱は下の方がない状態でした。
外壁のモルタルで浴室を支えていたような状態になっていました。
すぐに構造材が下がらないようサポート材を取り付け、解体翌日に新しい土台を取り付け、柱の無くなっている部分に柱をたしてその隣に同じ大きさの柱を添え緊結しました。
そのあとに耐震部材を取り付け、耐震補強壁を作り、もともと断熱材のない住宅でしたので
新しく作る浴室が寒くならないように壁・天井に断熱材を取り付けました。

数日後、新しくユニットバス設置の工事を行い、お風呂が入れるようになりました。
浴室解体からお風呂が入れるようになるまでの一週間ほどかかってしまい、
今回の耐震改修工事で一番大変だった工事だと思います。

浴室のシロアリ対策として、新しく入れ替えた木材にはホウ酸を二度塗りしました。
ホウ酸は腎臓のある哺乳類には無害ですが、腎臓の無いシロアリには有害なもので、アメリカでは以前から住宅の防蟻処理剤をして使用されていました。
日本でもここ数年で使用が出来るようになりました。

古い住まい壊して新しい住まいに作り替えるという選択肢もありますが、幼い頃からの思い出の詰まった住まいを改修しながら住み続けたいという考えに共感して工事をさせて頂きました。

施主ご家族には末永く住み続けてほしいと思います。

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