みなさんこんにちは、建築家の松本勲です。
今回は、築60年の住宅をリノベーションした時の基礎補強工事の一例を紹介させていただきます。
昭和30年代後半の建物で、コンクリートの基礎幅は15センチ以上ありましたが、
鉄筋の入っていないコンクリート基礎だったため、
家の重さが大きく載っている部分の基礎が割れて基礎自体が少し下がっていました。
写真は和室の畳、床下地を撤去した状態です。
まず、炭素繊維を取り付けるためコンクリートに下地処理を行います。
下の写真は炭素繊維を取り付けた状態です。
高速道路のコンクリートの柱の補強工事に使用されている工法と同じです。
基礎の補強が完了しました。
この後は床下から湿気が上がってこないように防湿シートを敷き詰め、補強したコンクリートの基礎に鉄筋を取り付けて、土の部分が一枚のコンクリートの板(耐圧版)になるよう鉄筋を組みます。
下の写真は鉄筋を取り付けた状態です。
コンクリートを流し込みます。
耐圧版の完成です。
2階にお施主様が住みながらの工事でしたので、ジャッキアップ工事までは行いませんでしたが、
この後、水平を確認しながらサッシなどを取り付けていきました。
今回ご紹介したように、
古い住宅であってもリノベーション工事により、耐震改修、断熱改修工事を行うことが可能です。
ぜひお気軽にご相談ください。